仮想通貨市場最新動向:ビットコイン11万ドル目前で調整、米国規制環境に変化の兆し
ビットコイン、11万ドル目前で上昇が一服
メモリアルデーで米国市場が休場となった5月27日、ビットコインの価格上昇に一時的な停滞が見られました。週末にかけて緩やかに上昇していたビットコインは、月曜日に10万9,000ドル付近まで後退しています。
それでも直近24時間では1.7%のプラスを維持しており、11万ドルの大台まであと一歩というところまで迫っています。この調整の背景には、短期保有者による利益確定の動きがあり、約110億ドル(約1.7兆円)規模の利益確定売りが発生したと報告されています。
市場関係者からは「メモリアルデーによる取引量の減少が一時的な調整の一因となっている」との見方が示されており、米国市場再開後の価格動向が注目されています。
米銀行業界、SECのサイバー攻撃開示要件の撤回を要求
米国の銀行業界団体が、証券取引委員会(SEC)のサイバーセキュリティ事故開示要件の撤回を求める動きを見せています。アメリカン・バンカーズ・アソシエーション(ABA)を中心とする銀行グループは先週、SECに対して公開書簡を送付しました。
銀行業界はサイバー攻撃の詳細な開示が逆に新たなセキュリティリスクを生み出す可能性を指摘しています。この規制は仮想通貨取引所や関連企業にも適用されるため、業界全体が注視しています。
仮想通貨市場の専門家は「規制当局と金融機関のバランスの取れたアプローチが、デジタル資産セクターの健全な発展には不可欠」と指摘しています。
その他の市場動向
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アルゼンチン:ペソ建て債券の販売を通じて国際市場への復帰を宣言。ミレイ政権の経済政策が仮想通貨市場にも間接的な影響を与える可能性があります。
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オランダの機関投資家:650億ドル(約10兆円)規模の投資家が米国のマネーマネージャーに対して新たな投資基準を提示。ESG要因を重視する姿勢が強まっており、仮想通貨の環境負荷についても議論が高まっています。
市場見通し
ビットコインは引き続き強気のモメンタムを維持していますが、短期的な利益確定の動きが続く可能性があります。機関投資家の参入拡大と規制環境の変化が、今後の市場動向を左右する重要な要素となるでしょう。
特に米国でのETF資金流入の継続と、6月のFOMC(連邦公開市場委員会)での金利決定が、次の相場展開の鍵を握ると見られています。
※本記事は情報提供を目的としており、投資アドバイスではありません。仮想通貨投資は自己責任で行ってください。
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