AWS最新ニュース速報 2025-09-11

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AWS最新情報:クラウドデータ転送料金の変化とAWSソリューションコンストラクトの新バージョン

クラウド業界におけるデータ転送料金の動向

Google Cloudが欧州連合(EU)および英国において、一部のクラウドデータ転送料金を撤廃することを発表しました。この動きは、近く施行される「EU Data Act(EUデータ法)」に先駆けたものであり、クラウドプロバイダー間の競争環境に影響を与える可能性があります。

EUデータ法は、クラウドサービス間のデータポータビリティを促進し、顧客がより自由にクラウドプロバイダーを切り替えられるようにすることを目的としています。Googleの今回の決定は、この規制に対応するための先手を打った形となっています。

この動きはAWSを含む他のクラウドプロバイダーにも影響を与える可能性があり、AWSユーザーにとっても今後のデータ転送料金体系に変化が生じるかどうか注目すべき点です。現在、多くのクラウドプロバイダーはデータの「退出料金(Egress Fee)」を課していますが、この慣行が規制や市場競争によって変化する兆しが見えています。

AWS Solutions Constructsの最新アップデート

一方、AWS関連の技術面では、AWS Solutions Constructsの新バージョン「aws-solutions-constructs.aws-s3-sns 2.92.2」がリリースされました。このライブラリは、AWS Cloud Development Kit (CDK)を使用して、Amazon S3バケットとAmazon SNSトピック間の連携を簡単に定義できるようにするものです。

このコンストラクトを使用することで、開発者は以下のようなインフラストラクチャを簡単にコード化できます:

  • S3バケットに新しいオブジェクトがアップロードされた際に、SNSトピックに通知を送信
  • セキュリティのベストプラクティスに準拠したS3バケットとSNSトピックの設定
  • インフラストラクチャ・アズ・コード(IaC)アプローチによる一貫したリソース管理

バージョン2.92.2では、安定性の向上や依存関係の更新などが行われており、AWSのサーバーレスアプリケーション開発をより効率的に進めることができるようになっています。

AI技術の金融分野への応用

また、クラウド技術とAIの融合事例として、オーストラリアのLendi Groupが「AIエージェント」を活用した住宅ローンの「ガーディアン」システムを発表しました。同社は2026年半ばまでに「AI-native」組織になることを目指しており、クラウドベースのAIソリューションの実用例として注目されています。

このようなAI技術の実用化は、AWSのAmazon Bedrock、Amazon SageMakerなどのサービスを活用する企業にとって参考になるケースと言えるでしょう。

まとめ

クラウド業界では、規制対応によるビジネスモデルの変化と、技術革新の両面で急速な変化が続いています。特にデータ転送料金の見直しは、マルチクラウド戦略を検討するユーザーにとって重要な要素となるでしょう。また、AWS Solutions Constructsのような開発効率化ツールの進化は、AWSプラットフォーム上での開発をより容易にし、クラウドネイティブアプリケーションの普及を後押ししています。

今後も、EUデータ法の施行に伴うクラウドプロバイダーの対応や、AWSの料金体系の変化に注目していく必要があります。

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