AWS最新ニュース速報 2025-09-26

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AWS最新動向:AIガバナンスの強化とBedrock機能の拡張

Amazon Q DeveloperのAPI呼び出しを制御する新機能が登場

AWSが企業におけるAIアシスタントの安全な活用を支援する新機能を発表しました。Amazon Q Developerのような生成AIツールが開発者に代わってAWSリソースを操作する際の課題に対応するものです。

この新機能では、Amazon Q Developerが実行するAPI呼び出しに「User Agent Marker」を自動的に付与します。これにより、組織はどのAPIリクエストがAIアシスタントによって実行されたものかを明確に識別できるようになります。

セキュリティ管理者は、この識別子を活用してきめ細かいポリシーを設定し、AIアシスタントの権限を適切に制限できます。例えば、「Amazon QはEC2インスタンスの情報を取得できるが、削除はできない」といった制御が可能になります。

これはAIツールの企業導入が進む中、ガバナンスとセキュリティを両立させるための重要な一歩と言えるでしょう。

Amazon Bedrock Flowsに「DoWhile」ループ機能が追加

AWSの生成AIサービス「Amazon Bedrock」に新たな機能強化が行われました。Bedrock Flowsで「DoWhileループ」がサポートされるようになり、条件ベースの反復処理が可能になりました。

この機能により、開発者はプロンプトノード、AWS Lambda関数、Amazon Bedrock Knowledge Baseなどを組み合わせた複雑な反復ワークフローを構築できます。例えば、特定の条件が満たされるまで生成AIモデルに質問を繰り返したり、データ処理を反復したりすることが可能になります。

これまでBedrock Flowsでは単方向の処理フローしか実現できませんでしたが、DoWhileループの追加により、より柔軟で高度なAIアプリケーションの開発が容易になります。

マルチエージェントコラボレーションを実現する「Strands」

AWSが自律型エージェント間の協調を実現する「Strands」に関する新たな知見を共有しました。複数のAIエージェントが連携して複雑なタスクを解決するための枠組みです。

Strandsでは、各エージェントが特定の役割や専門性を持ち、共通の目標に向かって協力します。例えば、あるエージェントがデータ分析を担当し、別のエージェントがレポート作成を行うといった分業が可能です。

この技術の進化により、単一のAIエージェントでは困難だった複雑な問題解決や、より人間らしい協調作業の実現が期待されています。企業のAI活用において、より高度で効率的なワークフローの構築が可能になるでしょう。

ScyllaDBテストを簡素化する「Mockylla」ライブラリが登場

AWSのDynamoDB互換データベースとしても利用されるScyllaDBのテストを容易にする新ライブラリ「Mockylla」が公開されました。このオープンソースツールにより、ScyllaDBを使用するアプリケーションのテストが大幅に簡素化されます。

Mockyllaを使用すれば、実際のScyllaDBインスタンスを用意することなく、ローカル環境で効率的にテストを実行できます。これにより、開発速度の向上とテストコストの削減が期待できます。


AWSの最新動向からは、AIツールの企業導入におけるガバナンスの重要性と、より高度なAIアプリケーション開発を支援する機能強化に注力していることがわかります。特にAmazon Q DeveloperのAPI制御機能は、AIアシスタントの企業利用における重要な課題に対応するものであり、今後のAI活用の拡大に貢献するでしょう。

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