84%の組織がクラウド支出管理に苦戦：AWS関連最新動向レポート

クラウド支出管理の課題が浮き彫りに

Flexeraが発表した「2025 State of the Cloud Report」によると、組織の実に84%がクラウド支出の管理に苦戦していることが明らかになりました。この第14回年次レポートでは、750人以上の技術専門家を対象に調査が行われ、クラウド採用が進む中で企業が直面する財務管理の課題が浮き彫りになっています。

クラウドの導入が加速する一方で、多くの組織はコスト管理のツールや戦略が追いついていない状況です。特にマルチクラウド環境では、複数のプロバイダーにまたがる支出の可視化と最適化が困難になっています。

AWS SDKの最新アップデート

AWS公式のPython SDKである「boto3」が最新バージョン1.37.16にアップデートされました。このSDKはPythonアプリケーションからAWSサービスを簡単に操作できるようにするもので、定期的なアップデートによって新機能の追加やバグ修正が行われています。

開発者はこのアップデートを活用することで、最新のAWSサービスや機能にアクセスし、より効率的なクラウドアプリケーションの開発が可能になります。

セキュリティとAI可視化ツールの進化

クラウドセキュリティトレーニング環境「cloudgoat」

セキュリティ専門家向けに、「cloudgoat 2.0.1」がリリースされました。このツールはペネトレーションテスター（セキュリティ検査者）向けに意図的に脆弱性を持たせたAWS環境を生成するもので、実践的なクラウドセキュリティトレーニングに活用できます。

クラウド環境のセキュリティ対策が重要性を増す中、このようなトレーニングツールの需要も高まっています。組織はこうしたツールを活用して、セキュリティチームのスキル向上や、実際の攻撃に対する防御策の検証を行うことができます。

AIワークロードの可視化強化

LogicMonitor社は、AIワークロードの可視化を改善する一連の機能強化を発表しました。同社の観測プラットフォームは、企業が技術インフラの問題を発見・修正するために使用されています。

今回の強化により、自動化の拡充と信頼性向上のための洞察が改善されます。特にAIワークロードのような高度なコンピューティングリソースの監視能力が強化され、AWS上で動作するAIアプリケーションの運用管理をより効果的に行えるようになります。

特殊用途向けのAWSツール

ニュージーランドの地震ハザード評価関連データを扱うための「toshi-hazard-store 0.9.1」がリリースされました。このライブラリは、AWS DynamoDBを活用してNZHSM（ニュージーランド地震ハザード評価モデル）のデータを保存・取得するための便利なツールです。

専門的な分野でもAWSのサービスが活用されている例として、クラウドテクノロジーの応用範囲の広さを示しています。

まとめ

クラウド支出管理の課題が多くの組織で顕在化する中、AWS関連のツールやライブラリは進化を続けています。特にセキュリティやAIワークロード管理などの重要分野での進展が見られます。企業はこれらの新しいツールやレポートの知見を活用して、よりコスト効率が高く安全なクラウド環境の構築を目指すことが重要です。