仮想通貨市場最新動向:SECのステーブルコイン判断とビットコイン価格下落
SECがステーブルコインは証券に該当しないと判断
米国証券取引委員会(SEC)の企業財務部門は4月4日、ステーブルコインは一般的に証券に該当しないとする声明を発表しました。この判断により、ステーブルコインは証券登録の必要がなくなり、業界にとって大きな規制緩和となります。
この決定は、仮想通貨業界にとって重要な規制上の明確化であり、ステーブルコイン発行者や取引所にとって法的確実性をもたらすものです。「カバード(担保付き)ステーブルコイン」と呼ばれる、法定通貨などの資産で裏付けられたステーブルコインが対象となっています。
2025年Q1の仮想通貨セキュリティ被害額が20億ドルに達する
2025年第1四半期(1月〜3月)における仮想通貨セキュリティインシデントによる損失額が20億ドル(約3000億円)に達し、前年同期比で96%増加したことが明らかになりました。Benzingaの報告によると、ハッキングやセキュリティ侵害による被害が急増しており、業界全体でセキュリティ強化の必要性が高まっています。
この状況に追い打ちをかけるように、クラウドサービス大手のOracleもデータ侵害を顧客に通知していることが判明。「IntelBroker」を名乗る攻撃者が関与しているとされ、仮想通貨業界を含むデジタル資産のセキュリティ懸念が高まっています。
ビットコイン価格が8万ドルを割り込む展開に
4月7日時点で、ビットコインの価格が約5%下落し78,892ドル(約1,180万円)まで下落。イーサリウムはさらに大きく約9.62%下落し、1,617ドル(約24万円)となっています。
先週、ビットコインは米国株式市場との「デカップリング(連動性の低下)」の兆候を見せていました。トランプ大統領の関税発表を受けてS&P500が9%下落する中、ビットコインは比較的安定していたものの、週末にかけて下落トレンドに転じています。
代替コインの動向に注目が集まる
市場の不安定さが続く中、一部のアルトコイン(PI、OKB、GT、ATOMなど)がビットコインやその他の仮想通貨をアウトパフォームできるかに注目が集まっています。マクロ経済の不確実性と規制環境の変化が続く中、投資家はポートフォリオの分散を検討する動きも見られます。
まとめ
SECによるステーブルコインの規制明確化というポジティブなニュースがある一方、セキュリティ被害の拡大やビットコイン価格の下落など、仮想通貨市場は引き続き変動性の高い状況が続いています。特にセキュリティリスクの増大は業界全体の課題となっており、投資家は十分なリスク管理と情報収集が求められる状況です。
※この情報は投資アドバイスではありません。仮想通貨への投資は十分な調査と自己責任のもとで行ってください。
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